会社の経費を削減しようと思ったとき、多くの人は「何を削ればいいだろう」と考えると思います。
私も最初はそうでした。
でも、勘で探しても効率は良くありません。
そこで私が最初にやったことは、会社のお金の流れを見える化することでした。
まずは10年分の決算書を集めた
経理担当にお願いして、過去10年分の決算書を用意してもらいました。
そして、決算書に載っている費用を項目ごとに整理し、グラフ化しました。
さらに、それぞれの費用が会社全体の経費に対してどれくらいの割合を占めているのかも分かるようにしました。
数字を表のまま眺めていても、なかなか全体像は見えてきません。
しかし、グラフにすると不思議なくらい特徴が見えてきます。
誰が見ても分かる資料を作る
こうした資料作りは、前職でも日常的に行っていました。
その頃、上司から何度も言われていた言葉があります。
「猿でも分かるように作れ。」
少し乱暴な表現ですが、私は今でも大切にしている考え方です。
会社のみんなは、普段からグラフやデータを見慣れているわけではありません。
だからこそ、誰が見ても「ここにお金がかかっている」「この費用は増えている」と一目で分かる資料を作ることを意識しました。
すると面白いことが起こります。
資料を見た人から、
「そういえば、この費用は昔こんな経緯があったよ。」
「この建屋は今ほとんど使っていないよ。」
そんな情報が自然と集まってくるのです。
数字だけでは分からない情報が加わることで、改善のヒントが見えてくることが何度もありました。
優先順位は「金額」だけではない
グラフが完成したら、気になる費用を一つずつ細かく分析していきました。
もちろん、会社全体に占める割合が大きい費用は重要です。
しかし、それだけを優先したわけではありません。
例えば、外注費や材料費は金額こそ大きいものの、請求書の枚数が非常に多く、分析にも時間がかかります。
一方、電気代のように比較的短時間で分析できるものもあります。
まずは短時間で確認できる項目から着手し、成果が出そうなものを探しました。
空振りもたくさんある
分析したからといって、必ず問題が見つかるわけではありません。
「特に異常なし。」
そんな項目もたくさんありました。
それでも、一つずつ確認していくしかありません。
例えば電気代なら、メーターごとの請求額を並べてみます。
すると、
「ほとんど使っていない建屋なのに、こんなに電気代がかかっている。」
そんな違和感が見つかることがあります。
こうした小さな違和感が、改善のきっかけになります。
勘ではなく、数字から当たりを付ける
経費削減というと、経験や勘で判断するイメージがあるかもしれません。
でも、私はできるだけ数字から考えるようにしています。
全体を見える化する。
気になる項目を見つける。
細かく分析する。
そして、改善につなげる。
派手な方法ではありません。
それでも、この積み重ねが会社を少しずつ変えていきました。